「今ヘッドシェフがいないから、
1時間後に来てほしい」と言われ、
川沿いのベンチで
緊張しながら待つ。
その後面接で
「製菓をやっていたのか」と
そのヘッドシェフは
興味を持ってくれた。
そして念願の採用。
アジア系のレストランだと
暗黙の了解で
最低時給以下で働かせられるところが多い。
そして生活の為に仕方がないと
受け入れてしまう。
だからこのイタリアンレストランからの採用は
私には飛び抜けて嬉しかった。
時給もちゃんとしていた。
400席あるレストランでの週末は
戦場のようなもので、
キッチンでのサービスに立っている
第一線のシェフたちは
予測と正確性が必須。
ミスをすると容赦なく怒鳴られ
セクションを外される。
私の弱さは涙が出てしまうこと。
泣くことも悔しくて
また涙が止まらない悪循環。
ただ終わったら
みんなカラッとしていて
とても気持ちが良かった。
19


